初心者だけどオリジナルのポップアップカードが作りたい!という方向けに。
Vフォールドしかけのアレンジ方法第二弾です。
ポップアップカードの基本形の1つ、Vフォールド(V折り、ななめ折り)。
※このような台紙見開きの中心線に対して折り線が”V”のように斜めになっているポップアップのことです。
以前、シンプルな単独のVフォールドで作れるバースデーカードを作例としながら、ちょっとしたアレンジ法について書きました。
↓↓以前の記事はこちら。先に読んでいただけるとスムーズです↓↓
今回はその続編として、「VフォールドをさらにVに折る」アレンジを紹介したいと思います。
しかけのベース
前回使ったVフォールドのベース。
ピョコっとさらにVに折ると、角度が変わり、新しい面ができます。
Vフォールドをもう1つ重ねたような構造ですね。新たにできた面は中心部分がへこんでいて、基のVフォールドとは凹凸が逆になっています。
パーツを増やすことなく折り目をつけただけですが、これで合計4つの面を持つポップアップができました。表現の幅が広がりそうです。
便宜上、この記事では基のVフォールドを「第一Vフォールド」、上方に新たにできたVフォールドを「第二Vフォールド」と呼んで書き進めていきます。
第二Vフォールドの角度によって傾きはいろいろに変わります。表現したいイメージに合わせて角度を検討します。
今回は下図のような角度に設定しました(第一Vフォールドは前回記事と同じ形です)。
これを使ってどんなポップアップが作れるか試してみます。
制作例1:鳥が奥へ飛ぶグリーティングカード
前回と同様に動物と花のモチーフを使いながら、ポップアップカードを作っていきたいと思います。
先程のベースの第二Vフォールドに沿わせるように、2つ折り(谷折り)したモチーフを貼ります。
鳥が奥へ飛び出していきます。
卒業する方へ贈るイメージで作ってみました(英文が変だったらごめんなさい)。
単独のVフォールドと比べると台紙から浮き上がる感じになるので、鳥の浮遊感が出たかなと思います。
制作例2:お花を差し出すグリーティングカード
同じ構造で上下を逆さにして、手前に飛び出すカードにしても。
ねこがお花を差し出します。
プレゼントに添えて、お祝いやお礼など幅広く使えそうなカードになりました。
ポップアップベースの一部を切り取っていますが、鳥のカードと形自体は同じです(相似)。
第一Vフォールドの部分を腕として、第二Vフォールドに花を貼ってあります。
作る上でのポイント
構造自体はとても簡単で、組み立てに苦労はしないと思います。
ただ、設計については、私自身ちょっと試行錯誤しました。反省を踏まえ、ポイントを記しておきます。
・第一Vフォールドの角度、取り付け角度、第二Vフォールドの角度をそれぞれしっかり検討すること。
イメージ通りの傾きに仕上げるためにはそれぞれの角度が重要ですが、どの角度をどうしたら狙った傾きになるのか、頭で考えても難しいと思います。
一発で成功させようと思わず、本制作の前にまず適当に試作してみて、修正するのがおすすめです(私は今回、試作段階で2度角度を修正しました)。
余った紙などでラフに作るので十分なので、試作して角度を調整しましょう。ベースだけでなくモチーフ(この場合鳥や花)も貼ってみて、仕上がりを確かめるといいです。
・モチーフの形状を工夫する
今回設定した角度では、カードを全開しても第二Vフォールドは開き切らず、半開きのような感じになります。それを前提として自然に見えるモチーフを考えるとよいと思います。
また、半開きの状態で見た目の縦横比がちょうどよくなるよう、鳥や花はかなり横長に作っています(普通に描いた絵を横120%くらいに拡大しています)。
(正直、もう少し第二Vフォールドが開いた方がよかったなと思っているので、全部の角度を数度ずつ大きくすると使いやすいベースになるかもしれません)
おまけ:第二Vフォールドにポップアップを足す
先程は、第二Vフォールドの面にベタッと沿わせるようにモチーフを貼っただけでしたが、ここにさらにポップアップを取り付けることもできます。
鳥のグリーティングカードですが、鳥の胴体が凹んでいるのは少し違和感があるかもしれません。
そこで、胴体が山折りになるようW型に折って、2つ折り(谷折り)の翼と合わせます。(ここではくわしく解説しませんが、「平行折り」ポップアップのテクニックです)
より自然になりました。
お花を差し出すグリーティングカードもグレードアップしましょう。
向かい合わせのVフォールドでできた小さな花を重ねて、
お花を八重咲にします。
より華やかになりました。