ハロウィンにちなんで：おばけのしかけ絵本
ハロウィンにちなんで、過去の作品をちょっと載せてみようかなと思います。
直接ハロウィンモチーフというわけではないのですが、おばけのしかけ絵本。
おおたに るみこ 作『おばけなんて でないよね？』(2017)
私が作った２作目のしかけ絵本で、第２回手づくりしかけ絵本コンクール優秀賞受賞作です。
しかけはプルタブ（つまみひき）しかけといわれるタイプ。つまみを引っぱって絵を動かします。
《あらすじ》
あそびすぎておそくなった帰り道。
「早く帰らないと おばけが でるわよ」って おかあさんは 言ったけど、へいきへいき、そんなの うわさだけ。
道にまよったり 雨にふられたりしたけど、ぶじ 家に ついたよ。おばけなんて でなかったしね！
『ぼく』の視点でこんなふうに語られますが、読んだ方はわかるはず。ほんとうにおばけは でなかったのでしょうか？
しかけのシーンを一部紹介（GIF動画）
まだ そんなに くらくないし、おばけなんて でないよね。
みちを おしえてくれた おねえさんに、ぼうしを とって ごあいさつ。
さっきから、なにか ついてくるような きがするけど・・・なんだ、おつきさまか。
ただいま！
おばけなんて でなかったよ。よし、ブラインドを しめよう。
作品についてのメモ
後ろを向いていたり、下を向いていたり。「ぼく」はずっと見ていない、気づかない、そこにおばけがいるのに！
読んでいる人だけがわかるすれちがいを楽しんでいただけたらな、と考えて作りました。
後をついてくる白いおばけだけでなく、さまざまな日本のおばけたちも通りがかります。GIFを載せたろくろ首のほか、のっぺらぼう に からかさおばけ、火の玉なんかも登場します。
アイディアの出発点としては、「プルタブしかけ絵本で２ケ所（以上）を同時に動かして、そこに”関係性の面白さ”を盛り込みたい」という考えでした。
まだしかけ絵本をつくり始めて２作目、オーソドックスなプルタブしかけは初めてだったので、試行錯誤の繰り返しでしたが、なんとかコンクールの〆切ぎりぎりに完成できました（ぎりぎりは毎回ですが😓）。
今、過去の手づくり絵本作品について追加制作しているところなのですが、この『おばけなんて でないよね？』については、全面的に絵を描き直す予定でいます。当時PC上で絵を描くことに挑戦し始めたばかりで、いろいろままならなくて💦追加で作るなら、絵は直したいなと。
本当はブログに載せるのも描き直してからと思ったのですが、時間がかかりそうで(^^;)
すでに５年経過している作品をこれ以上眠らせておくのもさみしいので、当時のままのものをちょっとだけGIFで載せてみました。
描き直し分が完成したら、動画で全編公開もしたいなと考えています。そのときまたご覧いただけたらたいへんうれしく思います。
※コンクールの規定でこの作品の著作権は三条市に帰属しているのですが、掲載にあたり許可は取得済です。
